産業の街ウッチを観光、共産主義時代と霊園と美味しいピザ

結婚式の翌日、ウッチ2日目。

夜遅くまで踊り狂っていたせいかみんな眠たそうな顔をしつつ、Eちゃんとお母さんが住むお家にお呼ばれしプレゼントをあけたり食事とドリンクを楽しみました。

ポーランドの結婚式

食べて飲んで歌って踊る!ポーランドの結婚式に参列!

初めてポーランド人のお宅を訪問!レフトオーバーでお疲れ様会

ポーランドの都市ウッチ

結婚式の残りをお昼ごはんに頂きました。若干の二日酔いでしたが、早々にポーランド人とイギリス人はドリンクを飲んでいました。強い!

Eちゃんはお母さんと2人暮らしで、ウッチの中心地からトラムで20分くらいの集合住宅に住んでいます。今までネットとロンドン、クラクフで会っていたEちゃんが暮らす家で親族に会って、今まで観光で訪れていたポーランドの地元の人の生活空間にいるのは何だか不思議な気持ちになりました。

お母さんにとって一人娘がネットで知り合ったイギリスに住む日本人(こうやって字面にすると本当に怪しい)の紹介を経てワーホリに行くと聞いた時は不安だったろうなあと思います。

Eちゃんは宗教・政治の面でお母さんとは解りあえないとよくいっていましたが、それでも日本へいくことをサポートしてくれて結婚式でも本当に嬉しそうにEちゃんを見守っていたので、認め合うことができない思想をお互い持っていても大事にEちゃんを育ててきたのが伝わってきました。

Eちゃんの部屋には日本のワーホリで買った絵馬がたくさん飾られ、本棚はポーランド語に翻訳された日本の漫画や歴史に関する書籍がたくさんありました。昔はオタクカルチャーといえば国際交流と最も遠いところにある内向的な趣味と思われていましたが、今現在はネットでも現実でもオタクだからこそ繋がった仲もたくさんあると思うとおもしろいですね。

日本に1年住んだEちゃんの日本語は初めて会った時より格段に上達していました。日本のカフェ(すごいブラックで「もう二度と日本では働きたくない…」と言っていましたが)で働き、日本人ファミリーと寝食を共にしたことで一気に語学力が伸びたそうです。

ポーランドの都市ウッチ

写真がよく送られてきたギニーピッグとも初対面。めちゃくちゃ人懐っこくて可愛かった~。
ご飯をたべてドリンクを飲んでおしゃべりしたあとはお母さんに見送られてウッチの街へ散策にでかけました。

トラムが走る産業に支えられたポーランド第3の都市

ポーランドの都市ウッチ

ウッチはクラクフやワルシャワに比べて観光地化されておらず、日常的なポーランドの風景を見ることが出来ます。大学があるのか、学生らしい若者が多く活気のある街という印象をうけまし。

Piotrkowska Street(ピョトルコフスカ)という大通りにはレストランやバー、アパレルショップなども立ち並びラーメン屋や中華料理などアジア系のレストランもちらほらありました。またイギリスのブリックレーンのように外壁にストリートアートやグラフィティがたくさんあり歩いててとても楽しかったです!

Eちゃんと初めてメールでやりとりした時に「ウッチに住んでるよ」と言われてから1年あまりで実際にウッチに来るとは…ところでこの「Łódź(ウッチ)」という名前、いくら発音してもポーランド人に全く通じず、未だにうまく発音できません。自分ではうまく言えてるとおもっても「全然音がちがう」と言われます、謎です…。

政治・宗教・歴史の話をタブー視しない欧州の空気とウッチの治安

ポーランドの都市ウッチ

EちゃんとMくんが「ここから先は地元の人なしでは歩かないほうが良い、共産主義時代の傷がたくさん残ったエリアだよ」と案内してくれました。

今まで歩いていたストリートと雰囲気が違い少し寂しい空気が漂っていました。壁が剥がれ落ち、窓がないところや、アート的グラフィティではない文字列が描かれていたり…スラム街とまでは言いませんが、賑わっているストリートから少し入っただけで景色が一変したのは驚きました。

このストリートを案内してくれたのには心当たりがあって、ずっと前に「共産主義や社会主義って本で読んで概要をある程度まで理解できても想像があまり出来ない」と話したからではないかと思います。歩きながらEちゃんのお母さん世代の共産主義時代の思い出やナチス支配下だったポーランドについても話してくれました。

このエリアももしEちゃん達がいなかったらまず来ていなかったし、もし見つけていたとしても「なんか荒れてんな!」で終わっていたと思うので、ツアーに参加したような感じでした。ウッチは全体的に治安は良い印象を受けましたが、一部ストリートを逸れるとこういう一面もあるのかと驚きました。

Eちゃんとテキストのやり取りをしていると時々話題になるのが、政治と宗教と歴史の話。

私は歴史は好きですが特定の宗教に属してはいないし、政治に関しては日本とイギリスも怪しいのにポーランドの政治については全く知識がありません。馬の耳に念仏状態なので彼女の話を折って質問する事も多々あるのですが、わかるように説明し直してくれたり、参考リンクを送ってくれたりします。ロンドンに遊びに来たときは、これまた政治の話が大好きなイギリス人とは毎回討論し非常に盛り上がりをみせます。

以前、英国在住の日本人が「学歴がない人、教養がない人、労働階級の人は政治に参加する資格はない」と言っていてビックリした覚えがあるのですが、どんなバックグラウンドの人でも政治の話が出来る土壌がある、学ぼうとしている人を尊重する風潮が欧州は強いと思います。

Eちゃんとイギリス人が歴史観、宗教観、思想から反対意見でぶつかりあっても、討論がおわるとケロッとした顔でまた普通におしゃべりしている姿をみると「人格と意見」をしっかりわけてディベートしているのがわかります。反対意見を言っている人の人格やバックグラウンドを否定しそこで思考を停止させずなぜ違う考えをもっているか知る努力をする、これは欧州にきて見習いたいと思った姿勢の一つです。

むやみやたらに火種となりうる話題をだすのはどうかと思いますが「議論・討論する」ということへ少しづつ慣れていきたいなあ…。

しかし議論に興奮したイギリス人がドリンクの入ったグラスを力強く置いた影響で中身が跳ね上がったときに「おい無駄にするなよ!!!これだからイギリス人はダメなんだよなあ!」とポーランド人達にボコボコにされてて可哀想でした笑。

街の教会とセメタリーを散策

ポーランドの都市ウッチ ポーランドの都市ウッチ ポーランドの都市ウッチ ポーランドの都市ウッチ

先程のエリアを抜けて今度は教会へ。

Eちゃんは神道や仏教の考え方が好きでカトリックに対しては割と否定的、M君はユダヤ人ですがユダヤ教も他の宗教にもそんなに興味がないそうです。一緒に結婚式に参列したポーランド人カップルもカトリックには否定的ですが「親世代が敬虔なカトリック教徒だから…色々あったのよ」と言っておりました。

ポーランドのセメタリーはザコパネでも訪れましたがとにかく一つのお墓がめちゃくちゃ大きいです。家みたいになった霊廟もあったり一つ一つのデザインがとても興味深い。お墓はその国々によって色が違うので見かけたら結構立ち寄っております。

この日は天気もよく秋も深まってきて落ち葉に埋もれたセメタリー、ゲームの世界にでてきそうなくらいの雰囲気がありました。

地下レストランで美味しい薄焼きピザを堪能!

ポーランドの都市ウッチ ポーランドの都市ウッチ

ハッピーな結婚式の翌日に、共産主義時代エリアと教会に墓地、一風変わったウッチ観光だったな~という感じですが

EちゃんMくんオススメの地下レストラン(一階はパブのようになっていました)にも連れて行ってもらいました。ここの薄焼きピザがめちゃくちゃ美味しかった~!しかしこの時点で結構酔っ払っていて何というお店なのか覚えておらず…土地勘がないので場所もよく覚えておりません。

ポーランドは来るたびになぜかピザを食べに行く機会があるのですが、ガーリックがきいてて本当においしいです。またウッチに行ったら食べに行きたい…!

このあとホテルに戻ってまたドリンクを飲んで就寝しました。