南仏ニースに響く大砲の音、コリンヌ・デュ・シャトー公園(Colline du Château)

ニースといえばこの海辺を見晴らすイメージが有名ですよね。この風景はコリンヌ・デュ・シャトー公園(Colline du Château/Casle hill、城跡公園)から見ることができます。

城跡公園へは徒歩でも行けますが、滞在先が少し離れていたので車が入れるところまでウーバーで行きました。

ウーバーを開けて「ボンジュール!」とか言いながら乗り込んだら…運転手の人から「あれ?日本人ですか?」と聞かれ、顔の彫りが深いので最初フランス人かと思ったらなんと運転手さんも日本人。

いろいろ話したところ、ニース在住で旅行会社+ツアーガイドをやっているけどコロナの影響で一時的にウーバードライバーをしているそうです。一緒に行った友人が旅行会社勤務なので名刺の交換をしたり、こんな偶然あるのかとビックリ。

運転手さんも神戸出身らしく関西仲間で親近感、海外で故郷の言葉が聞こえると安心しますな。

ガイドさんなだけあって、城跡公園まで行く道すがら「ここのレストラン良いですよ」「ニースでは〜」と案内してもらいめちゃくちゃありがたかったです!やっぱり現地在住の人はガイドブックやネットに載ってない事も知ってて頼りになる。次回ニースに行くときはガイドを依頼したいな〜。

前日、大量のワインを飲んだことがたたって、完全なる二日酔い。緩やかな坂と美しい緑に包まれニースの人々の愛される公園を、顔面蒼白の日本人が一生懸命のぼります。

自業自得とはいえ、二日酔いの時の運動はとてもしんどい。緩やかな坂と言いつつも、吐き気と息切れでフラフラしながら頂上を目指します。

あのよくみる青い海に抱かれたニースの街並みを見たい!しかし、なんであんなにワインを飲んでしまったのか…という気持ちを抱えながらがんばりました。HARAKIRI魂で登りました。

二日酔いでなければ、ホイホイと登れそうな階段も体が重いので一苦労。完全に自業自得で「もう二度と飲みません!」と誓いながら、一休みを挟みつつ歩き続けます。

前日、ニースの街をうろついていた時に大砲のような音が鳴り響いて、ビックリしました。時勢を考えると「戦争が始まったのか?」とドキドキしましたが、それは正午を知らせる大砲の音で、毎日コリンヌ・デュ・シャトー公園で鳴らしているそうです。

▲プロムナード・デ・ザングレ(英国人の散歩道)

その昔、スコットランドの軍人さんが街に遊びに行ったまま帰ってこない奥さんに正午を知らせるために鳴らしたのが始まりだそうです。そんな個人的な理由で大砲を許可してくれるフランス人すごいな…と思うと同時に、奥さんも羽を伸ばしたいんだからほっときなよ、と思う現代の我々。

日本でも「半ドン」という言葉がありますが、これも正午の大砲を鳴らしたのが始まりだという説もありますね。この日はちょうどお昼頃に公園にいたので、昨日よりももっと大きな音で大砲がなり「ギャー!」と大騒ぎでした。

どことなく高知城に雰囲気が似ている頂上までの道。車の乗り入れ可能な地点から歩いて15分〜25分くらい、風景が美しい&自然豊かで地元の人々の憩いの場として機能しているのを垣間見れます。二日酔いの肺に沁みる海風。

友人がホイホイホイッと登っていた階段をヒイヒイ言いながら登り、ついに頂上に到着。

魔女の宅急便の街のように青い海とオレンジ色の屋根のコントラストが美しい。これは登ってきた甲斐がありました。海が生活の中にある生活を送ったことがないのですが、こういう海辺の街に長期滞在してみたいなあ…と毎回海に来ると思います。

ウーバーのドライバーさんに「ニースには100人くらい日本人が住んでいる」と教えてもらいました。

海辺には日本人がやっているレストランがあるとも聞き、あの小さな島国から飛び出して異国の地で頑張っている日本人がたくさんいるんだなあ…と感慨深かったです。こういう地方都市でも日本人コミュニティがあるのはすごい!

頂上に着く頃には二日酔いも緩和したので、街に戻ってランチに向かいます。

コリンヌ・デュ・シャトー公園(Colline du Château)

06300 Nice, France