クリストファー・ノーラン監督の映画「ダンケルク」を観て、舞台となったフランスのダンケルク(英語だと「Dunkirk(ダンカーク)」と発音)へ同僚と行って来ました。
ロンドン発、ドーバー経由、船でダンケルクへ
歴史・映画と同じく「ドーバー海峡を船で渡りたい!」という方は多いと思いますが、割と面倒&ダンケルク到着後かなり大変だったので車がない限りオススメする行き方ではありません。
- ロンドン→ドーバーまでナショナルエクスプレスのコーチで移動。チケットネット予約可能。
- ドーバーからDFDS社のフェリーに乗船しダンケルクへ。チケットネット予約可能。
※フェリー乗船にはDFDS社が指定する「vehicle(乗り物)」に乗っての乗船が絶対条件です。車やバイクなどなど…免許がないので私たちはその中で自転車を選択しました。 - ダンケルク到着後、フェリーポートから自転車で中心地までGoogle マップによると1時間
…なのですが、これは競技用バイクでない限りほぼ不可能です。
実際に行ってみたのですが、車であればこのルートはかなり楽々でダンケルクへ行けますが自転車だと途中で本当に大変でした…。
まずはロンドンからドーバーまでコーチで移動
ロンドンからドーバーまではナショナル・エクスプレスという格安コーチで向かいます。ビクトリア・コーチステーションからの発車で、片道約3時間。
コーチの中では同僚のスマホでダウンロード購入した「ダンケルク」を改めて鑑賞し感想を言い合いながらの旅であっと言う間でした!
英国人に愛される救国戦闘機スピットファイア
フランスと英国のあいだにあるドーバー海峡。
この旅で初めて訪れましたがのんびりした良い街です、今度はドーバー海峡のためにしっかり時間をとって観光に来たいです!
エアショーでスピットファイアが登場した時、英国人から歓声と拍手がおこっており世代を超えて愛されているんだなあと感じました。
「ダンケルク」のDVDを観ているときにも、家に住んでいる英国人がやはり「きたー!」という反応でしたし、日本人がゼロ戦に抱く感情とはまた違うと思いますが、非常に愛着のある戦闘機なんですね。
ちなみにこのエールは割りと甘めで私は苦手なのですが、せっかくなのでロンドンから運んできました!
さあ出発!のはずが、システムダウンで出国できず…。
今回利用したフェリー会社はDFDS社。
直行便をだしているのはこの会社だけでした。しかし予約ページをみると「乗船条件はVehicle(乗り物)にのっていること」不審に思いながらもこのフェリー会社以外直行便がないので早速予約することに!
コーチに乗せれるのが折りたたみ自転車のみだったので、乗り物は「自転車」を選択しました。
なぜ乗り物が必要なのかはチェックインに向かうときにわかりました。
写真の赤いラインに沿って進んでいくのですが、回りは大型トラックや乗用車が行きかいとてもじゃないですが徒歩で歩ける雰囲気ではありませんでした。
正直、折りたたみ自転車ですら「これトラックから見えてるかな?踏み潰されそう…」と思うこと多々。
チェックインエリアではパスポートを見せて出国スタンプを押して貰います。
トラックにビビりながら自転車を漕いでチケットチェックの受付へ。
少し列が出来ており、皆さん英国⇔フランスへ物流を担うトラック・ドライバーの方々のようでした。慣れた様子でレセプションでやりとりしているのをぼんやりみていると、何が原因かわかりませんが突然停電しPCも落ちてしまい必要な手続きが出来なくなりました。
船の時間が迫って焦っていましたが管制塔(?)も機能しておらず出航できない様子。
そんな中係員のお姉さんにチケットとパスポートなどを見せると「これ片道チケットだけど…帰ってこないの?」と聞かれよくよく聞くと往復だと思ったチケットは片道だったようです…25ポンドって安いな!と思ってたのですが合点が行きました。
ダンケルクからドーバーまでのチケットを購入したい旨を伝えたものの、システムダウンの影響で発券が出来ず仕方ないので外でしばらく日向ぼっこしておりました。
港を眺めながら「今日こそダンケルクの地を踏めると思っていたのになあ、今回は行けないかも、ドーバーで遊んで帰るか…」と思っていたところ、停電が復旧し手続きが可能に!
早速カウンターにもどって復路チケットも買おうと思ったら先ほどの係員に「こちらのシステムダウンで迷惑かけちゃったから復路分は無料で発券するわ、待たせてごめんね」と往復チケットをゲット!待ったといっても30分くらいなのにありがたいです!
彼女は特に同僚や上司と相談している様子は無かったのですが、個人の判断でこういう行動を出来るって良いですね。
同僚はいたく感動し、英国にもどってからDFDSにお礼のメールを送ったそうです。
美しいホワイト・クリフを眺めながら英国としばしの別れ
船に乗り込むとたくさんのトラックが並んでおりました。係員さんに誘導されて自転車は隅っこのほうに置かせて貰えました。
トラックの間を縫うように歩いて甲板へつながる階段へ向かいます。
船に乗り込むとオランダ人夫婦が「あんな小さな自転車に乗ってきたのは君たちだけだからみんなびっくりしてたよ」とのこと。乗り込むときに甲板部分の人たちがこっちを見ているなあ、と思っていたのですが、他の方々は車がほとんどのようです。
実際トラックが積んである駐車場エリアで自転車を見かけかなかったので、あまり自転車で乗り込む人はいないのかもしれません…ドーバーでも自転車はアウェイな空気でしたがダンケルクに着いてからもっとアウェイになるとはこのときは知る由もなく。
白亜の絶壁といえばイースト・ボーンのセブン・シスターズが有名ですが、ドーバーのホワイト・クリフも非常に美しいです!
この日は美しい青空が広がる暖かい日でホワイト・クリフが見えなくなるまで甲板でのんびりしていました。
観光客(ロードトリップしている人々)は甲板で写真をとっていましたが、いつもこの路線を使うトラック運転手さんは日陰で休んだりホワイトクリフに興味なさげに室内に直行したりでした。もう見慣れた風景なんだなあ。
ホワイト・クリフに見送られながら2時間の船の旅です!
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