宗教画を描いた画家で好きな人をあげるならバロック期に活躍したイタリア人画家カラヴァッジョが凄く好きです。
今回ローマ研修中、おなじくカラヴァッジョ好きの同僚たちと3つの教会を巡ってカラヴァッジョの絵を鑑賞してきました。美術館に飾られているのもいいですが、宗教画は教会で見ると威厳と歴史、人々の信仰心を感じられとても印象深かったです。
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会
まず最初に向かったのはサンタ・マリア・デル・ポポロ教会(Basilica Parrocchiale Santa Maria del Popolo)
イタリアの教会は装飾の豪華さと美しさがすごい…宗教というものがどれほど強力な力を持っていたか、そして今も持っているかが可視化されたように感じます。
カラヴァッジョの絵はコントラストがかなり強いので、隣に並ぶ絵が凄くやさしい色彩に見えるほどです。
画面構成もさることながらカラヴァッジョの絵といえば深い黒が画面をひきたて、生でみる原画はめちゃくちゃ美しかったです。
怒られそうだけどペドロ・アルモドバルの映画「Bad Education」をなんとなく思い出しました…カラヴァッジョの絵には背徳感がある。
Piazza del Popolo, 12, 00187 Roma RM
サンティ・アンブロージョ・エ・カルロ・アル・コルソ聖堂
サンティ・アンブロージョ・エ・カルロ・アル・コルソ聖堂(Sant’Ambrogio e Carlo al Corso)、この教会にはカラヴァッジョの絵はありません。
通りかかって、扉から見えた内部があまりに美しかったので寄りました。
教会の名前がめちゃくちゃ長い!これを発音できるイタリア人ってすげーなーと言いながら徒歩で向かいます。
ここの教会の色使いめっちゃ好き!街中にこういう凄まじい大聖堂や教会が点在してるの凄い…。
適当に寄った大聖堂ですが、また行きたいくらいデザインが好きです。
Via del Corso, 437, 00186 Roma RM
サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会
カラヴァッジョめぐりに戻ります。次に行ったのはサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会(San Luigi dei Francesi)
カラヴァッジョの絵画が飾ってあるエリアはお金をいれてライトをつけるシステムになっている教会が多く、誰か一人がお金をいれたら観賞できます。
他の人のお金でカラヴァッジョを見ることもできるし、自分のお金でカラヴァッジョの絵を皆に見せることもできる…なので電気が消えると「次、誰がいれるかな…」という微妙な緊張感があります。
カラヴァッジョの絵とともにセルフィを撮っている人もいて、500年以上たつと絵の楽しみ方も色々だなと思いました。
私も実際こうやってネットに写真を載せているし、セルフィを撮っていた人はもしかしたらインスタに載せてるかも…今の状況をカラヴァッジョが知ったら驚くだろうな。
この教会は先程訪れたサンティ・アンブロージョ・エ・カルロ・アル・コルソ聖堂とは対照的で非常に静かな色合い、間接照明のような落ち着いた空気がありました。
Piazza di S. Luigi de’ Francesi, 00186 Roma RM
サンタゴスティーノ聖堂
日がだいぶ暮れてきました。
最後に向かったのはサンタゴスティーノ聖堂(Basilica di Sant’Agostino in Campo Marzio)
カラヴァッジョの絵画もありますが、ラファエロの作品もありました。
中はデコラティブではあるものの、シックな色合いが美しい教会です。
これにてカラヴァッジョめぐりは終了です。美術館でみるのもいいですが、教会でみるカラヴァッジョの絵は格別でした。
私はデザイン畑なので絵画畑とはまた違うのですが、カラヴァッジョの黒の使い方や画面のしめかたはものすごく参考になっております。
カラヴァッジョを知った学生時代、彼の絵をいつか生で見てみたいなあと思っていたので今回のカラヴァッジョめぐりはとても嬉しかったです。
Piazza di S. Eustachio, 82, 00186 Roma RM
カラヴァッジョめぐりのあとはローマ・ブランチの社員と会食だったのですが、まだ時間があったので適当なお店にはいってワインを飲むことに。
「イタリアのワインは本当においしいよねえ~」と言いながら注文した白ワインが…人生で一番まずい!!!と思うほどひどい味で皆で「うげー!!」と言ってたのですが、不思議なことに飲み続けると水のような飲みやすさに…でもまずかった…。
まずいけど飲みやすい変なワインを飲み干して(アルコールは決して無駄にはしない)レストランへ向かいます。
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