去年末に、まだコロナのコの字もない時にひとり働き方改革の種まきをして、今年の春ぐらいからは在宅勤務だ!と企んでいたのにコロナによってイギリス全体が在宅勤務になりました。
今や時代が私に追いついたというか追い抜かれたというか、これは在宅勤務を今まで考えていたけど導入できなかった企業にとって大きな転機になるのではないかと思います。
実際友人などは「このコロナパニックが終わっても在宅を続行できないか上に掛け合う、会社自体残ってたらの話だけど笑」と倒産に寛容な態度を見せつつも、在宅正式導入について各企業で色々ありそうな予感です。コミュニケーション過激派と対立しそうだなあ…。
在宅勤務のメリット
リラックスと責任感のバランスが気持ちいい
人が周りにいると気が散るタイプの人は部屋にこもって黙々と仕事をするのはかなり精神的に楽です。もはや仕事だけをすれば良いので、一点集中型にとってはパフォーマンスも上がります。
人目がない分、進捗をしっかり提出する必要が(特にデザイン系は)あるので1日の着地点を決めればあとはそれを責任持ってやり遂げれば良いのでシンプルでわかりやすい!
あと地味に自分が見たいアニメやYOUTUBE、ナショナルジオグラフィックなどをかけて作業できるのが嬉しいです。ナショナルジオグラフィック見てると世の中の99%のことがどうでもよくなり寛容な気持ちになり物事がサクサク進みます。
成果主義は楽しい
在宅だとどのように働いているか上はわからない分、もっとシビアに成果物で判断されます。でも輪郭が前よりはっきり見える分、効率的に制作が出来るようになりました。
元々専門職は満足なパフォーマンスが出来ないならお払い箱にされるのですが、そうならない為に勉強したり知識を得るプロセスも非常にはかどり「着地点へいくためには何が必要なのか」を考えながらの制作はRPGゲームみたいでかなり楽しいです。
デザイナーやプログラマーなどの専門職に在宅勤務が多いのは、PCネット環境さえあればOKな事もありますが何よりも成果主義と相性がばつぐんな業種だからだと思います。
通勤がないので体力的に楽
車両自体が小さいラインが多いロンドン、朝のぎゅうぎゅう詰め&空気も悪いのでゲッソリしますが、これが減少したことにより体力的な面でかなり楽になりました。
また見た目からはわからないのですが、精神的な理由で電車に乗るのが難しい人々にとって毎晩憂鬱になったり辛い思いをして通勤するのではなく、在宅勤務によってそれを緩和しながら精神的なサポートが出来たら業務の質も上がるのではないかと思います。
コミュニケーションの重要性がグッとあがる
コミュニケーションを最小限に止めるためにコミュニケーションをしっかりして(矛盾しているようだけど、コミュニケーションを避けるには基礎のコミュニケーションをしっかりするのが一番効率的だと思う)仕事に集中できる環境を整えることが出来ます。
予定はカレンダーで確認できるので、むしろオフィスにいた時より誰が何をしているかわかりやすいかもしれません(私のデスクはかなり奥まったところにあるので他社員が何をしているか全然見えないのもあり…)
ツールさえ使えればコミュニケーションも問題ないので、逆に在宅勤務に否定的なFace to Faceに拘る人はコミュニケーション能力に自信が無かったり、他人と信頼関係を築くのが苦手なのかなあ、と思いました。
自分のやるべき事とやりたい事を考えられる
これもあまり予測していなかったのですが、同僚たちも在宅勤務で心の余裕ができるのか、はたまた寂しいのかよく知りませんけどチャットで思いついたアイデアを結構シェアしてくれる確率が高くなりました。
通勤時間や人とのコミュニケーションが少なくなった分有り余ったエネルギーが頭に回って、普段やるべき事に追いやられていた自分がやりたいことや思いつきの力になったのかもしれません。
社員の提案力を求める企業が多いですが、精神的な余裕があると人は自然といろいろなことを思いつくものなのだなあと感じました。これを考えると残業やめちゃくちゃな労働は仕事の質を下げたり、現場からのアイデアを得る機会を逃すことに繋がるともいえます。もったいない〜。
二日酔いの朝、心の負担が少ない
こんな状況でも二日酔いしてるのか!と怒られそうですが、オンライン飲み会の浸透により通常通り二日酔いしております。
二日酔いの時の通勤、いろいろな音が鳴り響くオフィス、自業自得とはいえ地獄ですね。人間の尊厳を失う事態になることだけは避けたいので、「もう2度と飲みません、2度と2度と!」と誓いながらの通勤の惨めさときたら…。
しかし在宅勤務だと庭へ行って外の空気を吸ったり耳に優しい番組、例えばナショナルジオグラフィックを流したり出来ますので…昼休みを仮眠に当てたり…お酒で痛い目に何度もあっているのになぜ同じ過ちを人は繰り返してしまうのでしょうか。
在宅勤務のデメリット
導入にお金と手間がかかる
今や格安で購入できるようになったノートパソコンですが、仕事に対応できるスペックのものはやっぱりそこそこの値段しますし、複数台購入すると結構な金額になります。
今回は緊急事態で人手が足りずITボーイズに引きずられPCセットアップのお手伝いをしましたがめっちゃ面倒くさいな〜セキュリティソフトとか諸々のレクチャーとか…ただ一回購入&セットアップすれば(PCスペックにもよりますが)数年は使えるので、最初の投資とIT課の努力に見合う環境にはなると思います。
オフィスにいた時より長時間働いてしまう
在宅勤務といえば「サボり」が会社としては心配だと思いますが、定時を過ぎても下調べをずっとしてしまったり、夜中にアイデアを思いついて居ても立っても居られず作業を開始してしまったり、ランチ食べながら作業したり結果として働きすぎてしまう事が続きました。
(正直自分でも漫画やゲームがあふれる自宅なのでサボりは懸念事項でしたが、その逆が起こるとは…)
仕事内容と趣味が繋がっていると楽しくてついつい、という感じですが…
やり甲斐に付け込まれて労働時間が伸び生産性は下がっていき経済が破綻し国が陥落する典型的なコース(ブラック企業恐怖症により極論)なのでアラームをかけて、制作途中であってもそれが鳴ったら作業を終えるようにしました。
コミュニケーションが十分か配慮しなければいけない
最も在宅勤務が敬遠される要因の一つだと思います。
たしかにひきこもって作業に没頭することになるので「人と関わりたくない病」がでてメールもチャットも億劫だなあ…と思う事もあるのですが、フェーストゥーフェースではない文字だけのやりとりになる分ここで手を抜いてはいけません。
前述したとおりコミュニケーションの短縮に最も必要なのはしっかりしたコミュニケーションです。
仕事上のコミュニケーション不足は仕事だけではなく人間関係にも影響を及ぼし、その影響でもっとコミュニケーション不足する悪循環を生み出す可能性があるので気を付けるようにしています。
向いていない人にはとことん向いていない
「在宅勤務が向いている人」と同じく「オフィス勤務が向いている人」もいます。同僚の何人かはこれに該当し「その場で声をかけば終わることがチャットやメールだと時間のラグができてイライラする」という意見や単純に寂しいみたいです。
人がいるほうが集中できる、周りから刺激を受けるのが好きな人など性格が起因していること、通勤時間中に徐々に仕事モードに切り替える人、仕事場とプライベートをキッチリわけたい人などオフィス勤務のほうが向いていると思います。
また同僚に気軽に相談したり、談笑したり、ランチで外へ行けるのもオフィス勤務の強みです。
まとめ
向き不向きはあるものの、在宅勤務に向いている人からしたらこれほど快適な勤務スタイルはないので、オフィスへいくのも在宅にするのも個々が自由に選択できるようになって欲しいなあと思います。
思いがけないことで世界中で働き方の見直しと在宅勤務になりましたが、この影響だけは今後の未来にむけて多様性へと繋がって欲しいです。
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