ロンドンでホームステイの探し方と、メリット&デメリット

留学は語学の面も心配でしたが、ホームステイについては違うベクトルで心配でした。

ネットで検索したら辛いホームステイの経験談や挙句の果てに差別を受けたなどの記事も見受けられ、とりあえず3ヶ月だけ予約してその間にフラットシェアを探そうと考えていました。

しかし心配は杞憂に終わり、この最初にあたったホームステイ先がとても良くてイギリス留学中の1年半を過ごしました。ホームステイ代は月540ポンドで、ベッド+机のある小さな部屋、週1の洗濯、朝晩ごはん、インターネット込でした。

ホームステイ先はどうやって探すの?

ホームステイはウェブで自分で探すこともできますが、イギリスの場合オススメなのが学校に手配してもらうことです。

理由は2つありますが1つは、学校と提携を組んでいる大半のホームステイ先は学校へのアクセスがしやすいです。徒歩圏内か地下鉄でも数駅内にあることがほとんどなので、地理や治安がわからない場合は学校に任せるのが楽です。

2つ目に、イギリスはビザ取得に遅れが出る場合があります。私は4月頭に学生ビザが降りるつもりで色々手配していたのですが、ビザが降りたのは5月半ばでした。そういう場合でもホームステイ先に自分から連絡する必要はなく、間に入っている学校がホームステイ先のキャンセル、再手配など全てやってくれて助かりました。

そしてホームステイ先も相性があるのでとりあえず1ヶ月〜3ヶ月程度の短期間で申し込んで様子を見るのが良いと思います。

ホームステイが決まったら…事前に挨拶をする?

学校からホームステイ先の案内メールの最後に「ホストファミリーの電話番号とメールアドレスはこちらです!事前に電話して挨拶しましょう!」と書いてありました。

入学後「電話した」という人もいれば「メールを送った」という学生もいるし「事前に挨拶なんかしなかった」という声もあって未だに正解は謎なのですが…その当時は「語学学校がこう言っているから挨拶せねば!」という使命感と共に、時差を計算して英国時間19時くらいに記載された番号に電話をしました。

英語力ほぼゼロ、初めてかける国際電話、そもそも電話自体あんまり好きじゃない…ドキドキしながら呼び鈴がなりホストマザーがでました。事前に紙に書いた自己紹介と挨拶文を読み上げ、それに対してマザーが何か言っていますが何いってるか全然わからない…

こちらこそよろしく~って感じなのか質問されているのか、何か確認したいのか、あまりの聞き取れなさに自分って英語ここまで出来ないのか…と思いつつ「お会いできるの楽しみにしています!バーイ!」といって電話を切りました。

学校にもよると思いますが、もしホストファミリーへの挨拶を促されメールアドレスがわかる場合はメールで挨拶を送るのが良いと思います。電話だと時差やタイミングもありますし。

ホームステイのメリットとデメリット

メリット:生きた英語、イギリスの一般家庭を知ることが出来る

  • 多くの人がホームステイを選ぶのは、フラットシェアなどに対して生活費が安く抑えられたり、一人で住むより防犯面が安心だったり、色々な理由があると思いますが生きた英語を生活の中で学べるからという人も多いと思います。実際にイギリス人の家庭の中で生活すると本やネットには載っていない独特の彼らの文化、言い回し、日常生活を知ることが出来ます。
  • モッズ・カルチャーへの興味からイギリスに留学したので、毎日彼らイギリス人の動向に興味津々でした。イギリス特有の言い回し、イースターやクリスマス、ボクシング・デーなどイギリスのイベントもホームステイを通して学ぶ事はたくさんありました
    ※イギリスは多民族国家なので所謂イギリス英語を話すイギリス人ではないホームステイ先もたくさんあります。
  • ステイ先はホストファミリー全員と夕食を一緒にとり、普段の生活でも結構話しかけてくれたので英語を話す機会がたくさんありました。学校での勉強が役立ったのはもちろんですが、リスニングとスピーキングが劇的に伸びたのはホームステイのおかげだったと思います。
  • 渡英して3ヶ月経ったことにひどい風邪をひき、もう本当にだめかもという時でもホストファミリーがいるから安心でした。海外生活に慣れてないうちのトラブルは精神的に辛いですが、その時に「助けて~!」と言える人がいるのは心強いです。
  • 特に忙しそうじゃない時はホームワークを見てもらったり、一緒に買い物に行ったり、映画を観たり、サッカーで盛り上がったり、クリスマスやイースターなどのファミリー行事にも混ぜて貰ったり、秋には庭のりんごを収穫したり、雪が積もれば庭に雪だるまを作ったり…。

共同生活は大変な面もあるけれど、英語が不自由な外国人を受け入れるイギリス人側もそれはそれで苦労があると思うので、私個人としては四季折々の英国文化にどっぷり触れることが出来て大満足でした。

デメリット:ハウスルールに共同生活…自由度は低め!

  • ホームステイによっては夕食の時間、シャワーが何時までか決まっていたり長くバスルームを使えなかったり、友達を家に呼んだり部屋に宿泊されるのが禁止されていたり様々なハウスルールがあります。ハウスルールは入居時に伝えられるか紙を渡されると思いますが、特になにも言われない場合はこちらから「ハウスルールはありますか?」と聞くと後々のトラブルを避けることが出来ます。
  • ハウスルールを煩わしく感じたり、また他人との共同生活が苦手な方はホームステイではなく寮(寮にもルールはあると思いますがホームステイほど細かくない場合がほとんど)や、渡英前にフラットシェアを見つけたほうが良いと思います。
  • ディナーがいらない場合やホリデーで家をあける場合も逐一報告しなければいけません。
    人に会いたくない時でもディナーを一緒にとらなきゃ…など自分の気分や状況で好き勝手出来ないなど自由度がフラットシェアなどに比べて低い部分もあります。

ハウスメイトがいると楽しい!らしい

ホームステイ先が複数生徒を受け入れている場合、他の学生もステイしている事があります。

残念ながら私はハウスメイトはおらずずっと一人でしたが、クラスメイトがハウスメイトと一緒に登校したり、初めての登校時にハウスメイトが学校を案内していたり、学校が終わっても一緒に遊びに行ったりしているのをみてめちゃくちゃ羨ましかったです!

複数の学校と契約しているホストファミリーの場合、他校の学生とも知り合いになれたしてハウスメイトを通して関わる世界が広がることも

またハウスメイトがいるとホストファミリーに物申したい時に一緒に言いに行けるから助かる、といっていたクラスメイトもいました。一度としてハウスメイトと暮らしたことがないからこそ、今でもハウスメイトへのあこがれがあります…。

言いたい事を事前に調べてから挑む夕食

ホームステイ先では毎日夕食をホストファミリーととっていましたが、その時に絶対聞かれるのが「How was your day?(今日一日どうだった?)」でした。

最初のころは「Good」「Busy」など一言で返しあっちが何か言って会話終了という感じでしたが、ふとこれ日本語だったらすごい会話に困る返事をしているよな…と思いました。でもその場で「今日は学校でこんな事ならって友達の●●と放課後はあれして~」などスラスラ話せる英語力はないのです。

困ったな、どうしよう、あっちもこんな一言だけ毎日返されて退屈だろうな~…と思い「今日何をしたか、どこへいったか、何が印象的だったか」などの事前に英文を一度作りそれを話すようにしました。

今思い返せば拙い英会話によく毎日付き合って聞いてくれたなとも思いますが、話して通じると自信に繋がり、話して通じないと発音や文法の見直しになります。ディナーテーブルにメモパッドとペンを持っていってメモをとったり、ディナー時間は授業とはまた違う英語を学ぶ場でした。

語学学校のクラスメイトと話すのも英語の上達に役立ちますが、ネイティブと話すと「今のは意味はわかるけど、こうやって言ったほうが良いよ」など直して貰えたりして非常に助かりました。

また前述した通りイギリス人に興味があった為、質問があった場合すぐ聞ける環境は英語を学ぶモチベーションへ繋がりました

ホームステイは自発性を問われる場面が多い

ある日のディナーで今までステイした学生の話になった時に、日本人の学生は礼儀正しくハウスルールもキッチリ守るけど、受け身で話しかけないと自発的に話さないから困る事も多いそうです。

ヨーロッパ系の学生や他のアジア圏の学生は「もういいよ!」と言いたくなるほど話まくるけど、それは彼らが貪欲に英語を学ぼうとしているから理解できるしこちらも出来る限り手助けしたくなる、でも全く話さない人や話しかけられるのを待っている人は、一体何しに来たのかなと思う、とのこと。

自分自身にも心当たりがあって、「いつ話していいのか」がわからず押し黙ったり、英語が伸び悩んでいる時期は話すのが恥ずかしくなったり、理由はないけどなんとなく話したくなかったり…

「英語を話したくない時期っていうのが定期的にあって…」というと「じゃあそれを言えば良いんだよ!」と言われ「察してください」状態になるのが、意見をいってなんぼ!の欧州の人たちにとっては理解し難いのだと思います。

もし良いホストファミリーにあたったら、延長希望は早めに!

大体の人は短期ホームステイを申し込んで「もし良い滞在先なら延長、あわなかったら引っ越し」という感じにすると思います。私も3ヶ月だけ予約して後のことは現地で考えようと思っていました。

もし「このホストファミリーのところを延長したい!」と思ったらなるべく早くその旨を学校・エージェント・ホストファミリーに伝えることをオススメします。

手配をしてくれる学校やエージェントは評判の良いホストファミリーを優先して手配するので、契約ギリギリに「延長したい」と伝えると「もう次の学生が決まっているので」と退去を命じられる事があります。

ホストファミリーは運なので次のファミリーが良いとも限りません。もしストレスなく過ごすことが出来ると感じたら延長手続きを早めにすると安心です。

私はストレスフリーな事に加え毎週日曜日のローストディナーにすっかりハマって、滞在2週間目でホストマザーに延長したい旨を伝え、マザーが学校へ連絡してくれました。

結局、ホームステイは運次第

そんな感じで個人的にはホームステイしてよかった~!のですが、クラスメイトでもホームステイ先で散々な目にあったり、冒頭でも書いたような差別にあった友人もいるので、一概に「留学するなら絶対ホームステイが良いよ!」とは言えません。

イギリス留学

クラスメイトに聞いたロンドンでホームステイ経験談

ホームステイはあわなかったら学校に言えば変えてくれますので、いざという時のためにホームステイの変更方法をしっかり調べてからまずは短期間で申し込むのをオススメします。

帰国する時ホストファミリーとのお別れは大泣きしました。
もしホストファミリーと気が合えば、留学が終わってもカードやレター、メールなどでずっとやり取り出来る仲になることも。

そういうホストファミリーと出会える事を願っております!