クラクフは美しい旧市街地と、少し足を伸ばせば世界遺産のヴィエリチカ岩塩坑(Kopalnia soli Wieliczka)や、人類史に残る負の遺産アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容へアクセス出来る「ポーランドの京都」と呼ばれる街です。
第二次世界大戦の戦火を逃れた旧市街地にはレストランが立ち並び美味しいポーランド料理や東欧料理を楽しむことができます。そんな旧市街地を囲む公園を抜けた先に、ミルクバー「スマコウィキ食堂(Smakolyki)」があります。
共産主義時代に生まれたミルクバー
「ミルクバー」はレストランやカフェなどより安価でそれでいて美味しい食事が出来るいわばポーランドの大衆食堂です。
その起こりは共産主義時代、ほとんどのレストランが閉店してしまった中で労働者に食事を提供するために設立されました。当時乳製品や野菜を使った料理を提供したことに由来しミルクバーと呼ばれいますが、現代ではお肉料理も提供するところが多いです。
資本主義社会へ変わっていく中で多くのミルクバーは閉鎖されましたが、今でも何店舗か営業しており悪名高い共産主義の中で生まれた「古き良き遺産」としてポーランド人に親しまれています。
アクセス抜群&ローカルの人に愛されるミルクバー
ポーランドに初めて行った時に、早朝フライトでランチを食べに入ったのがスマコウィキでした。お昼時の食堂は多くの大学生で賑わっていました。旧市街地のスクエアから歩いて行ける距離なのでアクセスも便利です。
ミルクバー によっては注文カウンター→受け取りカウンター→空いているところに着席、ということもありますがスマコウィキは席に案内され、店員さんが注文を取りにテーブルまできて、食事も運んでくれます。
全体的にレストラン的かな?と思いますがロフト部分が住宅かオフィスと繋がっていたりミルクバーぽさが所々にあります。あと店内が結構奥に広くて、内装もすごくオシャレです!
ポーランドへ初めて行った時の目的はアウシュビッツ見学、実は食事にはあまり期待していませんでした。多分これが最初で最後のポーランド訪問だろう、というくらいポーランド自体のことを知らず興味もありませんでした(すみません…)
その後年に何度もポーランドを訪れるほど大好きな国になるのは、3月のめちゃくちゃ寒いポーランドに到着してすぐ入店したスマコウィキで食べたおいしいご飯も一つの理由だと思います。
おいしい&量がすごい!ポーランド人も満足の食事内容
ポーランド語が読めなくても安心、メニューは裏面が英語メニューになっています。
スマコウィキはクラクフへいくと必ず立ち寄るのですが、ポーランド人の友人を連れて行った時も「ここの料理はポーランドの家庭的な雰囲気が強いしおいしい」と言っておりました。たくさんレストランがあるクラクフですが、現地の人で賑わうお店はやはりおいしいのですね。
ポーランドはユーロではなく独自通貨のズウォティ(złoty)を使っています。レートやお店にもよりますが、ポンドの約1/4、円の約1/3です。なのでシティ・オブ・ロンドンで5〜6ポンドほどする飲み物がスマコウィキだと1.5ポンドほどで楽しめます!
夏はかなり蒸し暑いポーランドで冷たい飲み物はリフレッシュになりますし、厳しい寒さの冬は暖かい店内で冷たい飲み物は贅沢の極み。
ポーランドを代表する餃子ピエロギ。具はポークやビーフもおいしいですが、ジャガイモとカッテージチーズなどもとてもおいしいです。結構パクパク食べれますが、お腹がかなりいっぱいになります。
スマコウィキは違う具をハーフ&ハーフで注文することもできるので、いろいろな味のピエロギを楽しむことができます!
これはロシアンパンケーキみたいな名前でした確か…公式ウェブに英語がないので確証は持てませんが。パリパリの外側(ブリヌイかな?)とほっこりジャガイモの具がおいしかったです。
その他、ポーランド人の友人に代表的なポーランド料理を注文してもらいシェアして食べました。
ここから自然光じゃないから写真があまり綺麗ではないですが、どれもすごくおいしかったです。
スープの国ポーランド、スープはどれも絶品&体が温まります。
ポーランド料理を食べて驚いたのが、味付けが日本人好みでどれもすごくおいしいです。香辛料やハーブをあまり使わないのかクセのない口触りが良いメニューが多く、旅行中は食事が毎回とても楽しみでした!
スマコウィキはメジャーなポーランド料理が楽しめること、お財布にかなりやさしいこと、一人旅でも気負いなく入店できること、中心地からアクセスが簡単なことなどおすすめする理由はたくさんあります。
ロックダウンが明けウイルスの脅威が去ったらすぐにでも訪れたいポーランドのクラクフ。スマコウィキは到着してすぐ行くレストランなので、また行ける日が楽しみです。
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