結婚おめでとう!コッツウォルズ The Kingscote Barnでウェディング!

今年最後の結婚式参列はコッツウォルズにて。

金曜日の夜、パディントン駅からGreat Western Railwayに飛び乗りコッツウォルズ南部の村Stroudを目指します。

出る直前になって「プレゼントは買ったけど、カード買うの忘れた!」のに気づき、無地のポストカードとペンと和紙を持って乗車。手描きでカードを制作しことなきを得ました。

ちなみにプレゼントは月桂冠の「鳳麟」にしました。パッケージがかっこいいので喜んでもらえました。

電車の中に羊のような犬がいて「コッツウォルズだし羊なのか!?」と暫く混乱していたけど、羊を連れている人は多分いないと思うので、おそらく犬です。

Stroudは観光地化されていないコッツウォルズのエリア、駅から30分車を走らせた森の中に佇むハチミツ色のお家に友人夫婦は住んでおります。

アン王女が近所に住んでいるらしく、古き良きイギリス文化がそのまま残った静かな場所です。

ローカル駅を通り過ぎるときに「この駅を利用している人たちはどんな暮らしをしているんだろう…」と想いを馳せることがありますが、今回降りるStroudはそういう駅。「千と千尋の神隠し」に出てくる海原鉄道っぽさがあります。

まずはEgypt Mill Hotel & Restaurantへ。元々製粉所だったらしく室内にはかつて使われてたであろう水車や、外には水車を動かすための川が流れ水の音が気持ちいいです。

ここで新郎新婦の親族や一部参列者の人たちと挨拶を交わしました。新婦さんのルーツはスペイン、親族の半分はスペイン人で英語は話せない様子。

キッズがスペイン語でペラペラ話しかけてきたので、独学でやってたころの単語や文章を思い出して少し話してみると「スペイン語わかるじゃん!」ともっと話しかけてくるけど、結局意思疎通ができてるのか、できていないのかわからない状態でした。バベルの塔。

新婦さんは親族と宿泊するとのことで一旦バイバイ。家に滞在する組は明日の結婚式に向けた準備に追われることに。

新郎も言っていましたが「あれだけ時間があったのに何故か用意が間に合わなかった!」と、結婚式って細かいことが多いので結局前夜までバタバタするのはあるあるかも。

参列者渡すプログラムの制作を、新婦兄とパートナーを含めせっせと4時までやりました。メインのパターンとなるのはV&Aが所蔵する着物の柄。お祝いにぴったりなおめでたい雰囲気。

軽食とビールをつまみつつ…

新婦兄&パートナーは17歳からの付き合いで、何年か前に日本にも一緒に行ったとのこと。「どこが一番良かった?」と聞いたら「高野山!風景も素晴らしかったし精進料理がおいしかった。お寺に宿泊してスピリチュアルな経験ができた」と絶賛していました。

作業とともに酒が進む!けど明日は結婚式なのでほどほどに…と言いつつ、結局結構飲んで朝方ベッドに潜り込みました。

翌日は結婚式場となる「The Kingscote Barn」へ車で向かいます。

羊がくつろぐ丘陵にポツンと建っているベニュー。元々納屋だった建物を改装したそうです。宿泊施設も併設されているので、参列者は式の後そのまま徒歩3秒で部屋に戻れます。

結婚式に必要なすべてのものがこの建物の中で完結しているので移動の必要がなく、お天気や気温の心配をしなくていいしコッツウォルズらしさ満載。とても人気で予約は2年待ちだとか!

会場に到着し、新郎が「やばい、音楽を入れたスティック持ってくるの忘れた!」とパニックに。

他の参列者たちが「そういうハプニングエピソードは後で笑い話になるから起こった方がいいんだ」と言ってて、確かにこういう話は何年経っても語られるし良い捉え方だなあーと思いつつ。

結局父親が車で取りに帰って事なきを得ました。

結婚式自体は15時からですが、13時には会場入りして立食パーティーが始まりました。

入場して振る舞われるのは紅茶、コーヒー、そしてシャンパンとIPA。

新郎がBrewDogの大ファンで投資も行っているので、色々な種類のIPAを楽しめました。

おつまみはスコッチエッグやパイなどイギリスらしいもの、パンとバターがめちゃくちゃ美味しかったです。サラミにあう、お酒が進む。

カジュアルな空気に包まれ、新郎新婦それぞれの兄弟がスピーチしたり、笑いが溢れるアットホームでとても素敵な式でした。結婚という新しい人生の門出をみんなで祝い、イギリスのおおらかな空気に触れることができました。

BrewDogを飲みながらディナーまでミングリング。あんまミングリング得意ではないのですが(社交値が低いからすぐ疲れる)何人かから「日本に行ったことあるよ」「日本の漫画が好きだよ」と話しかけられました。

日本文化やサブカルチャーを創り上げてきたクリエイターや、観光客をもてなした市井の人々は日本から遠く離れた土地にいる日本人を間接的に加護してるよなあ、と毎回思います。

新郎新婦も日本が大好きで、新婦さんに至っては仕事で小笠原諸島に暫く住んでいたらしく、ハネムーンの候補も日本か南米か、いっそ両方か…という感じらしいです。

あとは普段喋る機会のない職業の人々…看守・心理学者・ソーシャルワーカー・映画のシナリオライターなどなど…とても刺激的で楽しかったです。

先ほど結婚式が行われたセレモニーホールのレイアウトが変更され、ディナー会場に。

前菜&メインともに優しい味でとてもおいしかったです。テーブルにあったワインとも相性ばつぐん。

デザートは軍艦のようなチョコレートケーキ。赤いハートが描かれててかわいかったです。

そのあとはカジノ会場が設置されスタッドポーカーで遊びまくりました。

最初みんな「テキサスホールデムがいいなあ〜」とか言ってたのですが、ディーラーの人のルール説明がとにかくわかりやすい、そして場を盛り上げるのがめちゃくちゃ上手で最高でした。ポーカー嫌いだったのですが、今回のことで腕の良いディーラーのテーブルだと面白いゲームなんだと実感。

外には焚き火が設置されて寒空の下ホットワインと共に暖まります。立食パーティー会場、バー、カジノ、焚き火…と色々な楽しみ方ができました。

飲んで騒いで結局深夜12時ごろに会場を後にしました。

一部の人々は残って焚き火を囲んで朝方まで語り合っていたそうです。私は前日の寝不足が祟ってベッドに入った途端寝落ち。

翌日は地元のパブへランチへ。

若干二日酔いだったためコーラでスタート。コーラとオレンジジュースは二日酔いに効く!と信じてるけど、どうなんでしょうか…。

周りが「二日酔いだわ〜ローストビーフたのも!」とか言ってる中、「よく二日酔いの時にガッツリ食べれるなあ…お味噌汁が飲みたい…」と思いつつ、とりあえずWhitebaitを頼んだら品切れとのことでスカンピになりました。

これを食べ終わる頃には回復し、またビールをガブガブ飲んで他の参列者が少しずつ帰路に。私は翌日ロンドンに戻る予定だったので、新郎新婦の家にまた一緒に引き返しました。

今回色々な地域から参列者(元はロンドン出身者がほとんど)が来ていたのですが、ロンドン以外の街の話を聞くと面白そう、というかイギリス文化をまた違う視点からみることができそうで興味深い。

家に戻ってからは楽器をいじったり(森の中にある家だから音を全く気にしなくて良いのは羨ましい)引き続き飲んだりしたものの、新郎新婦も疲れが溜まっていたので21時半にはベッドへ。

翌日はお昼過ぎまで寝て、その後ロンドンに帰ってきました。

普段、在宅勤務なので話す相手が限られているせいか、今回初めて会う人とたくさん喋ったので久々に「世界って広いなあ」という気持ちになりました笑。

結婚式は新郎新婦と話せる時間が少ないので、次回はまたゆっくりコッツウォルズ滞在も兼ねて遊びに行きたいと思います。

そしてロンドンを出る時は緑だった木々が、帰ってきたら紅葉していました。いよいよ本格的な冬が来るのかなあ。

今年はコロナ禍が完全に明けたのもあって結婚式に4回ほど参列しましたが、どの式も個性があって面白かったです。一筋縄ではいかないことや理不尽なことも多い時代ですが、結婚式に参列すると明るい気持ちになれますな。

末長くお幸せに〜!